釣りをしていると、「この魚、触って大丈夫?」「毒はないの?」と一瞬ためらう場面は少なくありません。
特にキタマクラやクサフグのように**見た目は身近でも“扱いを間違えると危険な魚”**は、正しい知識がないと事故につながります。
この記事では、釣り人が実際に遭遇しやすい毒魚・皮膚毒を持つ魚の危険性と、
安全に針を外す・触れずに対処する方法を、具体例と装備紹介を交えて解説します。
「知らなかった」では済まされないリスクを、現場で使える判断基準として身につけてください。
キタマクラの毒性|「触るだけでも注意」が必要な理由
キタマクラは、その名の通り
「食べると(死んで)北枕に寝かされる」
と昔から言われるほど、非常に毒性の強いフグの仲間です。
フグの中でも特に注意すべき点は、
内臓だけでなく「皮膚」にも強い毒を持つこと。
その毒の正体が、
テトロドトキシン(TTX) です。
① 皮膚毒の強さと二次被害のリスク
キタマクラの皮膚には、
粘液とともにテトロドトキシンが含まれています。
- 触るだけで即中毒?
健康な皮膚であれば、触れただけで直ちに中毒になるケースは多くありません。
しかし、手に傷がある場合は、そこから毒が侵入する危険があります。 - 二次被害が起きやすい
キタマクラを触った手で
目・口・鼻などの粘膜を触ると、
毒が吸収され、しびれなどの症状が出る可能性があります。 - 他の魚への影響も深刻
バケツやクーラーに他の魚と一緒に入れると、
キタマクラが放出する皮膚毒で
他の魚が全滅するほど強力だと言われています。
👉 雑巾やタオルを介した接触も、
毒が移るリスクを否定できません。
② テトロドトキシンによる中毒症状
毒が体内に入った場合、
以下のような神経麻痺症状が現れます。
- 軽症
・口唇や指先のしびれ
・吐き気、嘔吐 - 重症
・言語障害
・運動麻痺
・呼吸困難
⚠ 注意
テトロドトキシンには、
現在も有効な解毒剤が存在しません。
致死率が高く、非常に危険な毒です。
③ 特に注意すべきシチュエーション
- 釣りでの取り扱い
針を外す際は、
素手・雑巾・タオルは使わず、
フィッシュグリップなどの専用道具を使用してください。 - 調理は絶対にNG
皮膚だけでなく、肝臓・腸も有毒です。
食用として認められていない魚種のため、
自分で捌いて食べるのは厳禁です。 - カワハギ類との誤認
カワハギ・ウマヅラハギと見た目が似ています。
判断に迷った場合は、
持ち帰らずリリースしてください。
④ もし素手で触れてしまったら
- すぐに大量の流水で手を洗う
- 指先のしびれ、違和感があれば医療機関を受診
キタマクラ/何故、間違える事故が後を経たないのか⁈

何故、間違える事故が後を経たないのか⁈
ネット上などで沢山キタマクラの危険を紹介されてるのに!
そう思ってますよね。実はオスとメスで見た目が違うからなんです。
良くある【キタマクラ】の写真はおなか側を中心に青みがかかって、そんな怪しい色の魚なんて触れない!そんな誤解から招く事故なんです。
腹側が青く怪しいと一目で分かるのはオスのみでメスは青くないため、腹側の青色だけでは見分けると事故に合う可能があります。

また、カワハギと間違えて触れる事故も少なくないのもこれが原因ですね。
もし誤って触れたら即!手洗いをしっかり行って下さい。
キタマクラは「触ったもの全部が汚染される」と考える
キタマクラは、皮膚や体表の粘液に毒性物質を持つ魚です。
この毒は「噛まれる」「刺される」ことで危険になるだけでなく、触れた物に付着するという点が最も厄介です。
雑巾・タオルで持つのが危険な理由
キタマクラを
などで掴むと、体表の粘液が繊維に染み込みます。
この粘液は水に溶けやすい一方で、
完全に洗い流されたかどうかを目視で判断することはできません。
そのため、

といった判断は、安全面では通用しないと考えるべきです。
実際に起きたトラブル例(知恵袋の相談内容)
ヤフー知恵袋では、次のような相談が見られました。
このケースで「毒が直接原因だった」と断定はできません。
しかし、皮膚毒を持つ魚を触った布を、食用魚に使い回す行為自体が危険であることは明らかです。
よくある誤解に注意
知恵袋の回答では、次のような意見も見られます。

しかし、これは根拠のない経験論です。
皮膚毒は
✔ 目に見えない
✔ 匂いもしない
✔ 付着したか判断できない
という特徴があるため、
「問題が起きていない=安全」ではありません。
正しい考え方はこれ
キタマクラのような皮膚毒を持つ魚を触ったら、
「その手・その布・その道具は、毒に触れたもの」
として扱うのが基本です。
これが、釣り人としての最低限の安全管理になります。
👉 次の章では、
「じゃあ皮膚毒の魚は何で持つのが正解なのか?」
フィッシュグリップが必須な理由を具体的に解説します。
万が一の毒魚にも。直接触れない「安心」を腰元に
キタマクラのような皮膚毒のある魚や、トゲの鋭い危険魚。
それらを素手や雑巾で触らないための最適解が、
私が使っている ダイワ フィッシュホルダー240C です。


「危険だから使う道具」ではなく、
一度使うと“毎回これ”になる安心ギアです。
👉 皮膚毒の魚に触れないための定番アイテム
ひとこと補足
※2.5mm六角レンチ1本で、
利き手や釣りスタイルに合わせて位置調整できます。
見た目が普通でも「食べると危険」な魚もいます
👉 オシャレコショウダイとコロダイの危険性はこちら
クサフグ|「食べられる」が素人調理は危険な理由


みなさんも釣りをしていると、
仕掛けを齧られたり、エサを食い逃げされたりして、クサフグを憎らしく感じた経験はありますよね。



食い逃げするクサフグ!
逆にお前を食べてやる~( ;∀;)
そんな風に一度は思ったことがあるのでは、ないでしょうか?
実はクサフグは「食べること自体は可能」
結論から言うと、クサフグは食べられる魚です。
ただし、**可食部位は“筋肉のみ”**とされています。
しかし注意が必要なのは、その筋肉にも微量の毒(テトロドトキシン)が含まれる可能性がある点です。
個体差が大きく、量を食べると体調不良(いわゆる「アタる」)を起こすケースも報告されています。
さらに、
といった理由から、素人処理は極めて危険です。
👉 クサフグを食べる場合は、必ずフグ調理師免許を持つ人が処理する必要があります。
なぜクサフグは流通しないのか?


釣り人なら一度はこう思ったことがあるはずです。
フグって高級魚なのに、
なんでクサフグを獲る漁師がいないの?
スーパーで安く売ればいいじゃん。
その理由は、とてもシンプルです。


「危険すぎて、採算が合わない」から。
クサフグの毒の内訳(重要)
クサフグの毒性は部位ごとに大きく異なります。
- 猛毒:肝臓・卵巣・腸
- 弱毒(微毒):筋肉・精巣
内臓は言うまでもなく猛毒。
薄皮にも毒があり、処理中の二次被害リスクが高い。
さらに、廃棄処理にもコストがかかるため、商業的にまったく割に合わない魚なのです。
※引用:厚生労働省「自然毒のリスクプロファイル:魚類:フグ毒」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/poison/animal_01.html
結論|釣り人が守るべきスタンス
どうしても食べたい方は、
まずフグ調理師免許に挑戦するところからかもしれませんね。
⚠️ 免許を持たずに人に食べさせる行為は犯罪です。


フグでも「無毒」とされるハリセンボンの扱い方はこちらで詳しく解説しています
👉 ハリセンボンの毒性と安全な扱い方
まとめ|毒魚対策は「触らない」が最優先
「これは毒魚かも?」と迷った時は、
まず見た目から確認するのが一番安全です。
毒魚の知識を知っていても、釣り場では咄嗟の判断が求められます。
そんな時に**「直接触らない」選択肢を持っているかどうか**で、リスクは大きく変わります。
フィッシュグリップに加えて、
フィッシンググローブは“万が一”を防ぐ補助装備。
毒魚対策だけでなく、トゲのある魚や歯の鋭い魚にも使えるため、
釣行時に1双持っておくだけで安心感がまったく違います。
※素手・雑巾・タオルでの対応は、毒の二次付着リスクがあるためおすすめできません。


冬仕様はこちらもオススメ♪


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