「アンコウの七つ道具」と聞いて、何を思い浮かべますか?
私は最初、アンコウを捌くために使う7つの道具のことだと思っていました。
ところが、調べてみると「七つ道具」とは道具の名前ではなく、アンコウの身・肝・皮・胃袋・エラ・ヒレ・卵巣など、食べられる7つの部位を指す言葉でした。
参考:農林水産省
しかもアンコウは、部位によって食感も味わいも違います。
この記事では、アンコウの七つ道具とは何なのか、それぞれどんな部位なのか、旬はいつなのかを分かりやすく紹介します。最後に、七つ道具を楽しめる代表的な料理「あんこう鍋」についても見ていきましょう。
アンコウの「七つ道具」って何?実は捌く道具ではありません
「アンコウの七つ道具」と聞くと、アンコウを捌くために使う7種類の包丁や道具を思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。
実は私も最初はそう思っていました。
ところが、アンコウの「七つ道具」は、捌くための道具ではありません。アンコウの可食部を大きく7つに分けた呼び方なんです。農林水産省でも、皮・肉・卵巣・胃袋・エラ・ヒレ・肝を「あんこうの7つ道具」として紹介しています。
アンコウは身だけを食べる魚ではなく、肝や皮、胃袋、エラ、ヒレ、卵巣まで、それぞれ違った味や食感を楽しめる魚です。
しかも「七つ道具」と呼ばれる部位には、資料によって「柳肉」「だい身」「水袋」「ヌノ」「トモ」など、いくつかの呼び名があります。そのため、この記事では分かりやすく一般的な部位名で紹介していきます。
つまり「七つ道具」という名前を知ると、アンコウ鍋を見る目も少し変わります。
「これは身かな?」「こっちは肝かな?」と、いろいろな部位を味わえるのがアンコウ料理の面白さ。
次では、その「七つ道具」が具体的にどの部位なのか、一つずつ見ていきましょう。
「七つ道具」はアンコウの7つの食用部位

アンコウの「七つ道具」は、アンコウの体を大きく7つの食用部位に分けた呼び方です。
代表的な7つは、身・肝・皮・胃袋・エラ・ヒレ・卵巣。農林水産省でも、この7つを「あんこうの7つ道具」として紹介しています。
アンコウというと「あん肝」が有名ですが、実は肝だけではありません。皮のゼラチン質、胃袋の独特な食感、ヒレやエラなど、部位ごとに違った味わいや食感を楽しめるのがアンコウの魅力です。
また、部位には地域や資料によって呼び方の違いがあります。たとえば身は「柳肉」「だい身」、胃袋は「水袋」、卵巣は「ヌノ」、ヒレは「トモ」などと呼ばれることがあります。
つまり、「七つ道具」という名前を覚えるだけではなく、それぞれが何を指しているのかを知ると、あんこう鍋をより楽しめるというわけです。
農林水産省もこの7部位を「あんこうの7つ道具」としています。
参考:農林水産省
次は、この7つの部位を一つずつ見ていきましょう。
アンコウの七つ道具、7つの部位を見てみよう

アンコウの七つ道具は、身・肝・皮・胃袋・エラ・ヒレ・卵巣の7つです。
同じアンコウから取れる部位でも、味わいや食感はそれぞれ違います。鍋に入れると、淡白な身だけでなく、濃厚な肝やゼラチン質の皮、コリコリした胃袋など、いろいろな食感を楽しめるのが特徴です。
なお、部位の呼び名には地域や資料によって違いがあります。
身を「柳肉」「だい身」、胃袋を「水袋」、卵巣を「ヌノ」、ヒレを「トモ」と呼ぶことがあります。
① 身(柳肉・大身)


七つ道具の中でも、もっとも「魚の身」としてイメージしやすい部位です。
アンコウの身は上品な白身で、加熱するとプリッとした食感を楽しめます。あんこう鍋ではもちろん、唐揚げや煮付けなどにも使われます。
アンコウというと「あん肝」が注目されがちですが、まずはこの身の食べやすさもアンコウの魅力です。
② 肝(あん肝)







アンコウと聞いて「あん肝」を思い浮かべる人も多いでしょう。
肝は七つ道具の中でも特に知られている部位で、濃厚な味わいが特徴です。蒸してポン酢で食べたり、あんこう鍋に加えたりと、さまざまな料理で楽しめます。
あんこう鍋では、肝の濃厚な味わいが加わることで、鍋全体のコクを楽しめるのもポイントです。
③ 皮







アンコウの皮は、身とはまた違った食感を楽しめる部位です。
コラーゲン質を含み、加熱するとゼラチン質のようなプルッとした食感になります。鍋に入れるほか、茹でた皮を使った料理にも利用されます。
アンコウを食べるなら、「皮まで食べるんだ」と少し驚く人もいるかもしれません。これも七つ道具ならではの楽しみです。
④ 胃袋







胃袋は「水袋」と呼ばれることもある部位です。
身のような柔らかさとは違い、コリコリとした独特の食感が楽しめます。鍋に入れるほか、湯引きや揚げ物などにも使われています。
七つ道具を知ってからあんこう鍋を食べると、「この食感は胃袋かな?」と考えながら楽しむのも面白そうです。
⑤ エラ







魚のエラまで食べると聞くと、少し意外に感じるかもしれませんね♪
しかしエラも、アンコウでは七つ道具の一つとして食べられている部位です。資料では、赤いエラが鍋に使われることも紹介されています。
普段の魚料理では捨ててしまうことが多い部分まで食べられることが、アンコウの面白さでもあります。
⑥ ヒレ







ヒレは資料によって「トモ」と呼ばれることがあります。
ゼラチン質が多く、付け根には食べられる身もあるとされ、鍋だけでなく唐揚げなどにも利用されます。
ヒレそのものだけを見ると「本当に食べるの?」と思いますが、アンコウではこれも立派な食材。まさに「捨てるところが少ない魚」といわれる理由の一つです。
⑦ 卵巣(ヌノ)







最後は卵巣です。
卵巣は地域や料理人によって「ヌノ」「布」などと呼ばれることがあります。七つ道具の一つとして扱われ、珍味として煮て食べられます。
身や肝だけでなく、卵巣まで食べられる。ここまで知ると、アンコウがなぜ「七つ道具」と呼ばれてきたのか、少し分かってきますね。
農林水産省の資料では、山口県の記事が7部位それぞれの呼び名や食べ方にも触れており、特にヒレ・胃袋・皮についても料理との相性が紹介されています。
参考:農林水産省
アンコウの旬はいつ?なぜ冬に鍋を食べるの?


アンコウは一年中水揚げされる魚ですが、特においしい時期として知られているのが冬です。
茨城県の公式サイトでは、7~8月の禁漁期を除いて一年中水揚げされる一方、水温が下がって肝が肥大する11月から3月頃が一番の旬と紹介されています。
肝に脂がのることで、味わいも深まるそうです。
参考:茨城県営業戦略部販売戦略課
では、なぜ「あんこう鍋=冬」というイメージが定着しているのでしょうか。ポイントは、やはりアンコウの肝にあります。
旬は11月から3月頃
アンコウは主に11月から3月に食べられる冬の味覚です。特に12月から2月は肝が肥大するため、味が良いとされています。
参考:農林水産省
そもそもアンコウってどんな魚?


アンコウは、平たい体と大きな口が特徴的な魚です。見た目には少し驚くかもしれませんが、身だけでなく肝や皮、胃袋なども食べられることから、昔から食用として親しまれてきました。
特に冬の味覚として知られる「あんこう鍋」では、七つ道具と呼ばれるさまざまな部位を一度に楽しめます。
「アンコウ」と呼ばれる魚には少しややこしい話がある
ここで少しだけ、名前の話をしておきましょう。
実は、私たちが普段「あんこう」と呼んでいる魚は、**標準和名では「キアンコウ」**である場合があります。
水産庁の「魚介類の名称のガイドライン」では、**標準和名「キアンコウ」に対して、一般に使用されている和名として「アンコウ」**が示されています。
つまり、魚の正式な名前と、一般に使われている呼び名が異なるケースです。
さらにややこしいことに、標準和名そのものが「アンコウ」という別の魚も存在します。
そのため、この記事では料理や食文化として親しまれている「あんこう」を中心に紹介し、魚の分類についてはここでは深掘りしません。


「アンコウ」という名前には少し複雑な事情がある。
まずは、これだけ覚えておけば十分ですね♪
七つ道具を味わうなら「あんこう鍋」



アンコウの七つ道具を知ると、「あんこう鍋」がなぜ昔から親しまれてきたのかも分かりやすくなります。
あんこう鍋では、淡白な身だけでなく、肝・皮・胃・ヒレ・エラ・卵巣など、七つ道具と呼ばれるさまざまな部位を一緒に味わえるのが魅力です。茨城県の公式サイトでも、これら7つの部位はそれぞれ異なる食感と味わいを楽しめると紹介されています。
「魚の鍋なら身を食べるもの」と考えると、アンコウはちょっと変わった魚ですよね。
鍋の中に入った部位によって、ふっくらした身、プルッとした皮、コリッとした胃袋、濃厚な肝と、食感まで変わります。
身だけじゃないのが「あんこう鍋」の魅力
あんこう鍋の面白さは、主役が身だけではないところです。
アンコウの身は淡白で柔らかく、鍋の具材として食べやすい一方、皮やヒレにはゼラチン質があり、胃袋は独特の歯ごたえがあります。そこに肝や卵巣、エラなどが加わることで、一つの鍋でいろいろな味と食感を楽しめます。
初めて食べるなら、「これは何の部位だろう?」と七つ道具を思い出しながら食べてみるのも楽しそうです。
あん肝の濃厚さが鍋の味わいを深める
そして、アンコウを語るなら外せないのが**肝、いわゆる「あん肝」**です。
あん肝は濃厚な味わいが特徴で、冬になると肝が肥大することから、アンコウは冬の味覚として親しまれています。茨城県も、冬場は肝が肥大して脂がのり、味わいが深まると紹介しています。
だからこそ、あんこう鍋は単に「白身魚を野菜と煮る鍋」ではありません。
身の淡白さに、肝の濃厚さ。さらに皮や胃袋などの食感。
この組み合わせこそが、あんこう鍋ならではの楽しみ方です。
「アンコウの七つ道具を家でも食べてみたい!」という方には、あんこう鍋セットのお取り寄せもあります。身や肝などをまとめて楽しめる商品を選ぶと、初めてでも七つ道具の魅力を味わいやすいですよ。
七つ道具を実際に味わってみたい方へ
ここまでアンコウの七つ道具を見てくると、
「身や肝だけじゃなく、皮や胃袋、卵巣まで食べてみたい」
と思う方もいるのではないでしょうか。
アンコウは家庭で一匹をさばくのが大変な魚ですが、鍋用に下処理された商品を取り寄せれば、自宅でも七つ道具を味わうことができます。
ここでは、産地直送のアンコウ、一般的な通販、ふるさと納税という3つの方法を紹介します。
① 産地直送でアンコウを楽しむならポケットマルシェ


産直通販は鮮度が魅力♪
七つ道具を実際に味わってみたい方へ。
駿河湾産アンコウを鍋用にした800gの商品です。身や肝のほか、皮・胃袋・卵巣なども入っています。
② 普段のネット通販で購入するならAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピング





「まずは手軽に通販で探したい」という方なら、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングから探す方法もあります。
こちらは新潟県糸魚川産のアンコウを使った5人前のあんこう鍋セットで、あんこうの切り身・あら・あん肝・胃・卵巣に、特製鍋つゆが付いています。野菜は付属していないため、白菜や長ねぎなどを別に用意して楽しむセットです。
七つ道具のすべてが入っている商品ではありませんが、身だけでなく、あん肝や胃、卵巣まで味わえるので、「アンコウってどんな部位を食べるんだろう?」と興味を持った方にも面白い商品です。
③ ふるさと納税を利用するなら「ふるなび」


ふるさと納税を利用して、自宅であんこう鍋を楽しむ方法もあります。
こちらは茨城県下妻市の返礼品で、北茨城産のあんこうと自家製あんこう鍋スープを楽しめるセットです。
茨城県の酒造好適米「ひたち錦」で造った地酒「紫煌(しおう)」の酒粕を加えた、クリーミーで食べやすい味付けが特徴です。





あんこう鍋デビューなら、まずは食べやすい鍋から試してみるのもいいですね♪
「七つ道具を実際に食べてみたい!」という方は、ふるさと納税の返礼品から探してみるのもいいですね。
アンコウを食べるときに気をつけたいこと


アンコウは七つ道具と呼ばれるように、さまざまな部位を食べられる魚ですが、内臓を扱うときは安全面にも注意が必要です。
生の内臓は避け、しっかり加熱する
アンコウに限らず、魚介類ではアニサキスによる食中毒に注意が必要です。厚生労働省は、魚介類を購入したら新鮮なうちに内臓を取り除き、内臓を生で食べないことを予防方法として挙げています。
参考:厚生労働省
アニサキスは加熱によって死滅し、厚生労働省は70℃以上、または60℃で1分の加熱を予防方法として示しています。あんこう鍋を作るときも、身や内臓を含めて十分に加熱してから食べるようにしましょう。
参考:厚生労働省
特に「あん肝がおいしそうだから生で食べてみよう」と自己判断するのは避け、安全に楽しみたいですね。
※ここで紹介している加熱条件は、アンコウ専用の基準ではなく、厚生労働省が魚介類のアニサキス対策として示しているものです。
参考:厚生労働省
まとめ|アンコウの「七つ道具」は7つの食べられる部位



「アンコウの七つ道具」と聞いて、私は最初、アンコウを捌くための道具のことだと思っていました。
でも実際は、七つ道具とはアンコウの食べられる7つの部位を表す言葉でした。
代表的なのは、身・肝・皮・胃袋・エラ・ヒレ・卵巣。それぞれ味や食感が違い、普段の魚料理では捨ててしまうような部分まで食材として楽しめるのが、アンコウの大きな魅力です。
そして、アンコウを楽しむならやはり冬。茨城県では11月から3月頃が旬とされ、寒い時期には肝も大きくなります。
そんなアンコウの七つ道具を楽しめる代表的な料理が、あんこう鍋です。
淡白な身に、濃厚な肝、プルッとした皮、コリコリした胃袋……。
同じアンコウから取れる部位でも食感が違うので、「これはどの部位だろう?」と考えながら食べるのも楽しみの一つです。
「アンコウって肝しか食べたことがない」という方なら、七つ道具を知ると、これまでとは少し違ったアンコウの楽しみ方が見えてくるかもしれません。
あんこう鍋を実際に作ってみたい方はこちら
→ 【関連記事】あんこう鍋のレシピ|七つ道具を美味しく食べる下処理と作り方







釣り魚料理も多数記事があります♪
カテゴリー【釣り魚料理】で検索できます。
当サイト「セルフィッシュ」では、釣れた魚を調べられるセルフィッシュ魚ナビを無料公開しています。


釣れた魚の特徴や危険度、持ち帰り判断を知りたいときは、セルフィッシュ魚ナビをご活用ください。魚名を入力すると、その魚の特徴や食べ方、関連する記事もチェックできます♪



コメント