釣ったフグを自分でさばいて食べたら違法?釣り人が知るべき法律・危険性・処分方法を徹底解説

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記事【釣ったフグを自分でさばいて食べたら違法?釣り人が知るべき法律・危険性・処分方法を徹底解説】アイキャッチ画像

「またフグか…。」

船釣りでも堤防釣りでも、フグはよく釣れる魚です。

その一方で、「このフグって食べられる?」「ショウサイフグ船はあるのに、自分でさばいたらダメなの?」

「毒のある肝はどう捨てればいいの?」

など、釣り人だからこそ気になる疑問もたくさんあります。
この記事では厚生労働省などの一次情報をもとに、釣り人目線で分かりやすく解説します。

釣り人なら一度は疑問に思う「フグって食べてもいいの?」

釣り人なら一度は疑問に思う「フグって食べてもいいの?」見出しイラスト
菜々子
菜々子

またフグか……。

堤防釣りや船釣りをしていると、フグは決して珍しい魚ではありません。エサだけ取られて困る外道として嫌われる一方で、「ショウサイフグ船」のように、フグを専門に狙う釣りも人気があります。

だからこそ、多くの釣り人が一度はこんな疑問を抱いたことがあるのではないでしょうか。

  • 釣ったフグを自分でさばいて食べたら違法なの?
  • 自己責任なら食べても問題ないの?
  • ショウサイフグ船はあるのに、何が違うの?
  • フグの肝や皮など毒のある部位は、どうやって捨てればいいの?
  • 海でよく釣れるフグは、全部危険なの?

実際にYahoo!知恵袋でも、「自己責任で食べるのは法律違反ではないのか」「毒部位はどう処分すればいいのか」といった質問が数多く投稿されています。

磯風
磯風

しかし、インターネット上には断片的な情報が多く、「違法ではない」「絶対にダメ」など正反対の説明が混在しているのが現状です。

この記事の結論

この記事では、厚生労働省をはじめとする公的機関の一次情報をもとに、釣り人が本当に知っておきたいポイントを分かりやすく解説します。

結論を先にお伝えすると、

  • フグの調理や喫食に関するルールは、食品衛生法や自治体の制度が関わるため、「自己責任だから問題ない」と単純には言えません。
  • フグ毒は加熱や冷凍では無毒化されず、種類によって毒のある部位も異なります。
  • ショウサイフグ船で持ち帰れるフグと、個人が釣ったフグでは、食卓に並ぶまでの過程が大きく異なります。
  • 毒部位の処分方法についても、公的機関の考え方を知っておくことが大切です。

釣り人だからこそ知っておきたい「法律」「危険性」「正しい対応」を、一つずつ確認していきましょう。

ショウサイフグ船はあるのに、自分でさばくと問題になるの?

「フグは危険だから食べてはいけない。」

そんな話を聞いたことがある人でも、ショウサイフグ船が普通に営業しているのを見ると、不思議に思ったことはありませんか?

「船宿で釣らせているなら、自分でさばいて食べてもいいんじゃないの?」

実際にYahoo!知恵袋でも、このような疑問は数多く投稿されています。

自分で釣って、自己責任で食べるのは違法ではなですよね?
菜々子
菜々子

私もそう思ってた!船で釣って持ち帰るなら、何が違うの?

磯風
磯風

実は、『フグを釣ること』と『フグを安全に食べられる状態にすること』は、まったく別の話なんだ。

ショウサイフグ船の場合、港へ戻ったあとにフグを適切に処理できる資格を持つ人が毒のある部位を取り除いてから釣り人へ渡しています。

つまり、釣り人が持ち帰るのは処理済みのフグです。

一方、自分で釣ったフグを家庭でさばく場合は事情が異なります。

フグは種類によって毒のある部位が違うだけでなく、見た目がよく似た種類や雑種もいるため、専門的な知識が必要になります。

そのため、厚生労働省では一般の人がフグを調理して食べることについて注意を呼びかけています。

菜々子
菜々子

なるほど!『釣る』ことは同じでも、『安全に食べられるように処理する』ところが大きく違うんだね。

磯風
磯風

そのとおり。だから『船宿で食べられるから、自分でさばいても大丈夫』とは考えない方がいいんだ。じゃあ、実際に釣り人がよく釣るフグには、どんな種類がいるのか見ていこう。

海で釣れるフグは全部危険?釣り人が知っておきたい種類と危険度一覧

海釣りでは「またフグか……」と思うほど、フグは身近な魚です。

しかし、一口にフグといっても種類はさまざまで、見た目が似ていても毒のある部位や危険性は同じではありません。

そのため、「このフグなら大丈夫だろう」と自己判断するのは非常に危険です。

まずは、釣り人が海でよく釣る代表的なフグを一覧で見てみましょう。

フグの種類よく釣れる場所資格者による処理後に流通釣り人が覚えておきたいこと
クサフグ堤防・漁港・河口最もよく釣れる外道。安易に持ち帰らない。
ショウサイフグ東京湾・専門船フグ船で人気だが、処理は資格者が行う。
コモンフグ沿岸・東京湾ショウサイフグとよく似ている。
マフグ沖釣り高級魚でも自己判断は禁物。
ゴマフグ沖釣り・深場地域によって利用される。
ヒガンフグ堤防・磯強い毒を持つことで知られる。
トラフグ外洋高級魚でも適切な処理が必要。
菜々子
菜々子

えっ!?全部同じフグだと思ってた!種類によって全然違うんだね。

磯風
磯風

そうなんだ。しかも、見た目がよく似た種類も多いから、釣り人が見分けるのは意外と難しい。だから『見た目で食べられるか判断する』のは危険なんだよ。

「自己責任なら大丈夫」は本当?

フグを自分で捌く「自己責任なら大丈夫」は本当?解説イラスト

Yahoo!知恵袋などで見かける**「自己責任なら資格がなくても捌いていいよね?」「毒のゴミはどう捨てる?」という認識は、本当に命に関わるレベルで危険**です。

まずは、その誤解の正体と、釣り人が遭遇するフグの種類・毒の部位、そしてゴミの処分方法について分かりやすく解説します。  

1. 「自己責任なら資格なしでOK」の大きな罠

なぜこのような書き込みが後を絶たないかというと、法律(食品衛生法)の盲点があるからです。

食品衛生法は「不特定多数への販売や提供」を規制しているため、「自分で釣ったフグを、自分 1 人だけで調理して食べる(完全な自己消費)」行為自体には、実は法的な罰則(懲役や罰金)がありません。 知恵袋で「自己責任ならOK」と主張する人は、この法律の隙間を根拠にしています。

しかし、「罰則がない」ということと「安全である」ということは全く別問題です。

釣ったフグを素人調理して食べることは、命に関わる大変危険な行為です。過去には、自分で釣ったフグを自宅で調理し、毒のある内臓を食べて死亡した例も報告されています。

引用元:消費者庁「釣ったフグの素人調理はキケン!」(注意喚起情報)

⚠️ 知っておくべきフグ毒の真実

青酸カリの1,000倍以上の猛毒: フグ毒(テトロドトキシン)は、塩もみ、水洗い、加熱調理(焼く・煮る・揚げる)をしても一切分解されず、毒性は消えません。

家族に食べさせたら犯罪: もし素人調理したフグを家族や友人に食べさせ、相手が食中毒になったり亡くなったりした場合、たとえ相手が「食べたい」と同意していても、調理者は過失致死傷罪などの刑事責任に問われます。

【厚生労働省からの重要なお知らせ】

素人が調理したフグによる食中毒が多く発生しています。フグ毒(テトロドトキシン)は熱に強く、通常の調理加熱では分解しません。釣ったフグを自分で調理することは絶対にやめてください。

引用元:厚生労働省「フグによる食中毒を予防しましょう」

2. 実際に釣れるフグの種類と「毒の部位」一覧

日本の海釣り(堤防・船)で実際に釣れる可能性のある主なフグ(厚生労働省が安全性を確認している食用種 + 釣りの定番外道)の毒の部位をまとめました。

フグの毒性は**「猛毒 > 強毒 > 弱毒 > 無毒」の 4 段階で表されます。初心者でも「身(筋肉)なら大丈夫だろう」と思いがちですが、種類によっては身や皮すら猛毒**なものがいます。

釣りで遭遇する主なフグの毒性一覧

フグの種類釣れる場所釣り人の注意度資格者による処理後に流通ワンポイント
クサフグ堤防・漁港・河口・サーフ★★★★★最も身近なフグ。外道としてよく釣れる。
ショウサイフグ東京湾・鹿島灘・専門船★★★★★フグ船の代表魚。資格者による処理が前提。
コモンフグ東京湾・沿岸部★★★★★ショウサイフグによく似ている。
マフグ沖釣り・沿岸★★★★★高級魚として知られる。
ゴマフグ沖釣り・深場★★★★★地域によって食用利用される。
ヒガンフグ堤防・磯・内湾★★★★★強い毒を持つことで知られる。
トラフグ外洋・瀬戸内海・九州★★★★★「フグの王様」と呼ばれる高級魚。

※その他、日本の公認食用フグには「カラス、シマフグ、ゴマフグ、メフグ、サンサイフグ、ナシフグ、ヨリトフグ」など全22種がありますが、いずれも肝臓と卵巣は一律で「猛毒(食べたら死ぬレベル)」です。

フグ毒の真実!可食部が魚種でこんなに違う

共通ルール!肝臓・卵巣は絶対NG!
素人調理は命取りです。【ふぐ処理資格者】免許があるプロに任せましょう。

特に恐ろしいのが、一番右の**「ドクサバフグ」です。一見すると「身も皮も無毒で安全」なシロサバフグにそっくりですが、こちらはお肉(筋肉)を含めた全身が猛毒**です。また、海の中では違う種類のフグ同士が交配した「交雑種(ハーフのフグ)」も泳いでおり、これらは毒のあり方が親と変わるため、プロの鑑別士でも見た目での判断が不可能と言われています。

これが、初心者がネットの画像検索だけで「〇〇フグだから大丈夫」と判断してはいけない最大の理由です。

フグの種類によって、毒のある部位(筋肉、皮、内臓など)は全く異なります。また、見た目が非常に似ている種類でも、全身に猛毒を持つもの(ドクサバフグなど)が存在するため、素人の鑑別は極めて危険です。

データ根拠:厚生労働省「自然毒のリスクプロファイル:魚類:フグ毒」
菜々子
菜々子

ドクサバフグってシロサバフグに似てるね~
そんなに危険なフグなのね。

磯風
磯風

どうですか?
命を掛けて判別できますか?
サバフグ類は、素人判断はとても危険なのが伝わりましたか?
さらに!

また、近年は、温暖化の影響か?ドクサバフグのハイブリッド型などの目撃情報で専門家も困惑とも言われています。絶対に素人判断で食べるのやめてください。

10年ぐらい前に、トラフグとマフグの中間種⁉温暖化の影響は!
食べないのが吉!
なんてニュースを読んだ方もいらしゃると思います(記事タイトルうる覚え)
それが近年は、サバフグにも起きてると言う話なんです。

菜々子
菜々子

ショウサイフグ船に行った時に
【ショウサイフグ以外は捌きません。サバフグ類はリリースしてください】
そんな船内放送してたのは、捌くのが面倒くさいからかと思ってました。

磯風
磯風

菜々子。そんな失礼な勘違いしてたのかい…
プロでも判別が難しいからで【安全第一】ホントのプロの仕事なんだよ

判別なんかネット上に山ほどあるじゃん!プロなら分かるでしょう!
そう思った方も少なくないと思います。
背中の小棘の範囲尾鰭の形状と色体色】など判別は確かに可能です。
しかし、近年の温暖化の影響か?サバフグ類がハイブリッド型とも言われる見た目が変わってるフグ類が増えて来てるから危険性があると言う事なんです。

持ち帰ってしまったフグの「毒ゴミ(内臓)」の捨て方

知恵袋で「捌いた後の肝や卵巣はどう捨てればいい?」という質問が多いですが、結論から言うと一般家庭の生ゴミとして普通のゴミ箱に捨てるのは絶対にNGであり、極めて危険です。

なぜ普通のゴミとして捨ててはいけないのか?

1. 野生動物の二次被害: フグの内臓(特に肝臓や卵巣)は強烈な猛毒物です。ゴミ置き場に出すと、カラスや野良猫、野良犬がゴミ袋を破って食べ、その場で即死するケースが多発します。

2. 近隣住民や作業員への危険: ゴミ収集の作業員や、近所の子供などが何かの拍子に触れたり、付着した毒が口に入ったりするリスクを排除できません。

本来のルールと、家庭での現実的な対処法

本来、フグを扱う料理店では、条例によって**「鍵のかかる専用の保管容器」に入れ、最終的に「焼却処分」すること**が義務付けられています。家庭のゴミ箱は「鍵付きの焼却用コンテナ」ではないため、そもそも処理する資格(環境)がありません。

もし、すでにフグを持ち帰ってしまい、処分に困っている場合は以下のステップを踏んでください。

 【大原則】まだ捌いていない場合: 絶対に包丁を入れず、そのまま海に返しに行くか、近くの「フグ処理資格」のある鮮魚店に泣きついて(有料でも)引き取ってもらえないか相談してください(※お店側もリスクがあるため断られるケースが多いです)。  

 すでに捌いて内臓が出てしまっている場合: 普通の生ゴミと一緒にせず、ビニール袋を何重にも重ねて完全に密閉し、カラスや猫が絶対に触れないプラスチック容器等に隔離してください。その上で、お住まいの自治体の「保健所」または「役所の環境課」に電話し、「釣ったフグを家庭で捌いてしまい、猛毒の内臓の廃棄に困っている」と正直に伝えて指示を仰いでください。 自治体によっては有害ごみとしての回収や、特別な引き取り方法を案内してくれます。

釣り人の間では**「フグは釣ったらその場で即リリース(海に戻す)。家に持ち帰るのすらNG」**というのが、自分自身、家族、そして地域の野生動物を守るための絶対の鉄則となっています。

フグの有毒部位(内臓など)は、適切な処理を行わずに廃棄すると野生動物や周囲への重大な被害に繋がります。各自治体の条例に基づき、正しい知識を持った有資格者が処分する必要があります。

参考:東京都保健医療局「知って防ごう!フグ食中毒」

釣り人がフグを釣ったらどうする?

釣り人がフグを釣ったらどうする?見出しイラスト画像

ここまで、フグの種類や危険性、法律について解説してきました。
では、実際に釣り人がフグを釣ったらどうするのが一番安全なのでしょうか。

結論から言えば、「自分で食べよう」と考える前に、安全を最優先に行動することです。

菜々子
菜々子

じゃあ、釣れたフグは全部リリースした方がいいの?

磯風
磯風

釣れた状況にもよるけど、『食べるために自分でさばく』という考え方はおすすめしないよ。

まず覚えておきたいのが、サバフグ類は素人判断で食べないということです。
サバフグ類は他のフグと見分けが難しく、種類によって毒性も異なります。

「この種類なら大丈夫だろう」という思い込みは非常に危険です。

また、すべてのフグに共通して言えることがあります。

それは、

  • 肝臓(キモ)
  • 卵巣(真子)

この2つは絶対に口にしないことです。

フグ毒は加熱しても冷凍してもなくならず、命に関わる事故につながる恐れがあります。
厚生労働省も、一般の人がフグを調理して食べることについて注意を呼びかけています。

菜々子
菜々子

フグって高級魚のイメージがあったけど、やっぱり怖い魚なんだね……。

そうだね。でも、だからといってフグ釣りまで怖がる必要はないよ。

実は、フグ釣りはゲーム性が高く、とても奥が深い人気の船釣りです。

アタリは小さく、掛けるタイミングや誘い方で釣果に差が出るため、経験を積むほど面白さを実感できます。

「いつかフグを上手に釣れるようになりたい。」

そんな目標を持ってステップアップしていくのも、船釣りの楽しみの一つです。

そして、「せっかく釣ったフグを美味しく食べたい」と思ったら、専門のフグ遊漁船を利用するのがおすすめです。

カットー釣りが船フグには人気ですよね。詳しくは、下記の記事で紹介してます。

多くのフグ船では、港に戻ったあとふぐ処理資格者が適切に毒部位を取り除いてくれるため、安心して持ち帰ることができます。

菜々子
菜々子

なるほど!フグは『釣る楽しさ』と『食べる安心』を分けて考えることが大切なんだね。

磯風
磯風

そのとおり。もし船釣りが苦手な人でも、どうしてもフグを食べたいなら、**ふぐ処理資格者(ふぐ調理師など、自治体の制度による)**に処理を依頼するのが安心だよ。命に関わる魚だからこそ、プロに任せるのが一番なんだ。

フグは、正しい知識があれば釣って楽しい魚です。しかし、その楽しさは「安全」があってこそ。無理に自分で調理しようとはせず、釣る楽しさは自分で、食べる安心はプロに任せる――それが釣り人にとって一番賢い付き合い方ではないでしょうか。

菜々子
菜々子

フグ船は【ふぐ処理資格者】が棒身にして持たせてくれるから
帰宅後の下処理なく楽なのよ~♪

実際に起きたフグ中毒事故

【実際に起きたフグ中毒事故】見出しイラスト

⚠️ 本当にあった恐ろしい事故例(厚生労働省の報告より)

フグによる食中毒事故の約8割は家庭で発生しており、そのほとんどが「自分で釣ったフグ」や「知人から譲り受けたフグ」を素人調理したことが原因です。

【事例1】自分で釣ったフグの「内臓」を調理(死亡) 60代の男性が海釣りでフグを釣り上げ、自宅に持ち帰りました。自分でフグをさばき、「内臓(肝臓など)の煮付け」を作って食べたところ、フグ毒による麻痺症状を起こし、亡くなってしまいました。

【事例2】釣り仲間からもらったフグを「刺身」に(死亡) 60代の男性が、釣り仲間から「釣れたから」と譲り受けたフグを自宅で刺身にして食べました。「身だけなら大丈夫だろう」と素人判断で調理したものの、有毒部位の毒が身に付着していた、あるいは素人目には見分けがつかない全身猛毒のフグだった可能性があり、この男性も亡くなっています。

【事例3】知人からのもらい物で「家族全員」が被害に(重症) 知人が釣ったフグをもらい、自宅で刺身や煮付けに調理して食べた50代〜60代の両親と10代の子供の家族3人が、食後すぐに手足のしびれや麻痺を発症し、救急搬送されました。

事例引用元・参考: 厚生労働省 広報誌「厚生労働」身近な危険 食中毒:フグ 厚生労働省「釣りをされる皆様へ」

「一度大丈夫だったから」は命取り

フグの毒の強さには、同じ種類であっても大きな「個体差」があります。 過去に素人調理で食べて「この前は平気だったから」「俺の地域のは毒がないから」と無事だった人が、次に釣ったフグで突然亡くなるケースは珍しくありません。

楽しい釣りを悲劇に変えないためにも、「釣ったフグは持って帰らない、絶対に触らない、その場でリリース」を徹底しましょう。

よくある質問

Q1. 釣ったフグは自己責任なら食べても違法ではないのですか?

A. 「自己責任だから問題ない」と一概には言えません。 フグの取扱いには食品衛生法だけでなく、自治体ごとの制度も関わります。また、厚生労働省は一般の人がフグを調理して食べることについて注意を呼びかけています。 「違法ではないから大丈夫」ではなく、命に関わる危険がある魚であることを忘れないようにしましょう。 【一次情報】厚生労働省「フグによる食中毒を予防しましょう」

Q2. フグ毒は加熱したり冷凍したりすると消えますか?

A. 消えません。 フグ毒(テトロドトキシン)は熱に強く、加熱しても無毒化されません。冷凍しても毒は残るため、「火を通したから安全」ということはありません。 【一次情報】厚生労働省「自然毒のリスクプロファイル:フグ毒の理化学的性状」

Q3. 肝臓だけ捨てれば食べられますか?

A. いいえ、そのような判断は危険です。 フグは種類によって毒のある部位が異なります。また、見た目がよく似た種類や雑種(交雑種)も存在するため、肝臓だけを取り除けば安全とは言えません。 【一次情報】厚生労働省「自然毒のリスクプロファイル:魚類:フグ毒」

Q4. 海で釣れるフグは全部食べられないのですか?

A. 食用として流通している種類もあります。 ショウサイフグやマフグ、トラフグなどは、資格者が適切に処理したものが市場に流通しています。 しかし、「食用として流通する魚」と「自分で安全に調理できる魚」は別の話です。 【一次情報】厚生労働省「フグの衛生確保について(昭和58年通知:可食フグの種類)」

Q5. フグが釣れたらリリースした方がいいですか?

A. 食用目的で持ち帰ることは慎重に判断しましょう。 フグは身近な魚ですが、毒を持つ可能性があります。 無理に持ち帰って調理しようとはせず、安全にリリースすることも選択肢の一つです。 【一次情報】厚生労働省「釣りをされる皆様へ」

Q6. フグを食べてみたい場合はどうすればいいですか?

A. 専門のフグ遊漁船や、資格者が処理したフグを利用するのがおすすめです。 フグ釣り船(カットウ釣りなど)では、港に戻ったあと資格者が適切に処理(身欠き状態に)してくれる船宿もあります。 また、船酔いなどで船釣りが難しい場合は、ふぐ処理資格者が処理したフグを購入したり、専門店で味わったりするのが安心です。 【一次情報】東京都保健医療局「知って防ごう!フグ食中毒」

Q7. 毒のある肝臓や卵巣は家庭でどう処分すればいいですか?

A. 自治体や保健所の案内に従うことをおすすめします。 フグ毒を含む部位の処分方法は、自治体によって考え方が異なる場合があります(原則として一般ゴミ廃棄を禁止・制限している地域が多いです)。 家庭ごみとして出せる地域もありますが、迷った場合はお住まいの自治体や保健所へ確認すると安心です。 【一次情報】東京都保健医療局「フグの取扱いについて(ふぐ調理者の義務)」

Q8. フグは素手で触っても大丈夫ですか?

A. 素手で触っただけで皮膚から毒が吸収され、中毒を起こすことは基本的にありません。しかし、釣り人は素手で扱わないことをおすすめします。 その理由は、フグ毒そのものよりも、釣りの現場ならではのリスクがあるからです。

① 触った手で口や目を触る危険 フグを触った手で、おにぎりやパンを食べたり、タバコを吸ったり、目をこすったりするのは避けましょう。有毒部位に触れた可能性がある手は、石けんでよく洗ってから飲食するのが安心です。

② 皮に毒を持つ種類がいる クサフグやヒガンフグなど、皮にも毒を持つ種類がいます。そのため、「触るだけなら平気」と油断せず、できるだけフィッシュグリップやプライヤーを使って扱うことをおすすめします。

③ ケガをしないよう慎重に扱う フグは歯が非常に鋭く、種類によっては小さな棘もあります。噛まれたり、棘でケガをしたりしないよう注意し、傷口がある場合は特に有毒部位に触れないようにしましょう。

💡 釣り人へのワンポイントアドバイス フグが釣れたら、フィッシュグリップやプライヤーを使って針を外し、素手で触った場合は石けんで手を洗う習慣を付けましょう。また、小さなお子さんは触った手を口に入れてしまうことがあるため、フグには触らせないよう注意してください。 【一次情報】厚生労働省「自然毒のリスクプロファイル(各フグの皮の毒性について)」

まとめ

海釣りでは、フグは決して珍しい魚ではありません。

堤防釣りでも船釣りでもよく釣れ、エサ取り名人として釣り人を悩ませる一方で、ショウサイフグやトラフグのように高級魚として親しまれている種類もいます。

しかし、「食用として流通しているフグ」と「自分で安全に調理できるフグ」は別の話です。

今回の記事でお伝えしたかったポイントを、もう一度振り返ってみましょう。

  • フグは種類によって毒のある部位が異なる
  • フグ毒は加熱や冷凍ではなくならない
  • 「自己責任だから大丈夫」と簡単には言えない
  • サバフグ類を含め、素人判断で食べない
  • 肝臓や卵巣などの有毒部位には絶対に手を出さない
  • フグを食べたいなら、資格者が処理したものを選ぶ
菜々子
菜々子

最初は『フグって怖い魚なんだな』と思って読んでたけど、最後まで読んだら『正しい知識があれば安全に付き合える魚』なんだって分かったよ!

磯風
磯風

そのとおり。フグは危険な魚だから避けるんじゃなくて、危険だからこそ正しい知識を持って接することが大切なんだ。

フグ釣りは、繊細なアタリを掛け合わせるゲーム性の高さから、多くの釣り人を魅了する人気の釣りです。

釣りの腕が上がるほど釣果にも差が出るため、「いつか専門のフグ船に挑戦してみたい」と思える魅力もあります。

そして、釣ったフグを美味しく味わいたいなら、資格者が処理してくれるフグ遊漁船を利用する、または資格者が適切に処理したフグを購入するのが最も安心です。

命に関わる危険を冒してまで、自分でさばく必要はありません。

安全に釣りを楽しみ、安全に美味しく味わう。
それが、セルフィッシュがおすすめするフグとの一番賢い付き合い方です。

磯風からひと言
私も船釣りで数え切れないほどフグを釣ってきました。だからこそ言えるのは、「釣る楽しさ」と「食べる安全」は分けて考えること。フグは知れば知るほど魅力的な魚ですが、安全を最優先に、これからも釣りを楽しんでいきましょう。

当サイト「セルフィッシュ」では、釣れた魚を調べられるセルフィッシュ魚ナビを無料公開しています。

菜々子
菜々子

写真を見ても魚の名前が分からないときは、セルフィッシュ魚ナビで魚の特徴を比較してみてください。

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