スーパーの魚売り場で、パックに入った「ししゃも」を見かけることがあります。
卵がたっぷり入った子持ちししゃもを、朝食のおかずにしたり、夕食の一品にしたりする家庭も多いでしょう。
ところが、魚好きなら一度はこんな疑問を持ったことがないでしょうか。
「スーパーで売っているししゃもって、本物なの?」
実は、一般に流通している「ししゃも」の多くは、北海道で獲れる本来のシシャモではありません。
その正体は、**カラフトシシャモ(カペリン)**という別の魚です。
ただし、ここで「じゃあスーパーのししゃもは偽物なんだ」と考えるのは少し違います。
カラフトシシャモは偽物の魚ではなく、本ししゃもとは別の魚。
そして、本物のシシャモは北海道太平洋沿岸の一部にしか生息しない、日本固有の魚です。秋になると川へ戻って産卵するという、独特の生態を持っています。
(農林水産省ジャパンフードアセスメント)
さらに、本ししゃもは資源の減少によって希少性が高まっており、2026年現在も資源回復に向けた取り組みが続いています。
この記事では、
まで、魚に詳しくない方にも分かるように解説します。

えっ……。
私が今まで『ししゃも』だと思って食べていた魚も、本物のししゃもじゃないことがあるの?
そうなんです。
でも、心配はいりません。
スーパーで買うときに、難しい魚の見分け方を覚える必要はありません。
この記事を読めば、次にししゃもを買うとき、パッケージの表示を見て判断できるようになります。
まず結論!スーパーの「ししゃも」は本物なの?

まずは、ややこしい話を抜きにして結論からいきましょう。
「ししゃも」として売られているものの多くはカラフトシシャモ
スーパーでよく見かける「ししゃも」は、北海道の川へ遡上する本来のシシャモではなく、カラフトシシャモであることが多いです。
カラフトシシャモの学名は Mallotus villosus。
英語名の「capelin(カペリン)」としても知られている魚です。
一方、本来のシシャモは Spirinchus lanceolatus。
名前はよく似ていますが、生物学的には別の魚です。
水産庁も、カラフトシシャモについて標準和名を「カラフトシシャモ」としており、輸入魚を「シシャモ」と表示するのではなく、この名称で表示する考え方を示しています。
(農林水産省ジャパンフードアセスメント)
つまり、本ししゃも ≠ カラフトシシャモです。
ここは今回の記事で一番覚えておいてほしいところです。
カラフトシシャモは「偽物」ではなく、別の魚
「本物のししゃもではない」と聞くと、
「じゃあ、スーパーで売っているのは偽物なの?」
と思ってしまいますよね。
でも、これは正確ではありません。
カラフトシシャモも、れっきとした魚です。
むしろ問題なのは、「ししゃも」という名前が似ているため、同じ魚だと思われやすいこと。
魚に詳しくない人からすれば、
「ししゃもって、この細長い魚のことでしょ?」
と思うのが普通です。
私も釣りを始める前なら、きっと同じように考えていたと思います。
ところが魚を少し掘り下げてみると、
本ししゃもとカラフトシシャモは、生息地も生態も違う別種の魚。
ここを知っておくだけで、スーパーの魚売り場を見る目がちょっと変わります。


じゃあ、スーパーで売っているシシャモが悪いわけじゃないのね?





そういうこと。
カラフトシシャモもおいしい魚。ただ、本シシャモとは別の魚なんだよ。
この違いを知ってから食べれば、カラフトシシャモも、本ししゃもも、それぞれの魅力を楽しめます。
本物のししゃもを見分けるなら「産地」と「表示」が簡単
では、
「本物のししゃもを食べてみたい!」
と思ったら、どうすればいいのでしょうか。
魚の体を細かく観察して、
などを調べる方法もあります。
魚類学的には、こうした特徴を使って本ししゃもとカラフトシシャモを識別できます。
しかし、スーパーでパックに入ったししゃもを買う一般家庭にとっては、そこまで覚える必要はありません。
もっと簡単な方法があります。
それが、
「表示を見る」
ことです。
生鮮魚介類では原産地などの表示が行われますし、水産物の名称についても標準和名を基本とする考え方があります。(内閣府)
だからスーパーでは、
① 商品名だけを見る
のではなく、
② パッケージの表示を確認する
ことが大切です。
特に、
「カラフトシシャモ」
と書かれていれば、それは本来のシシャモではありません。
逆に、本ししゃもを探すなら、「シシャモ」と明記された魚であることに加え、北海道産などの産地表示も確認するのが分かりやすい方法です。





なるほど!魚の形を見て『これは本物!』って判断しなくても、まず表示を見ればいいんですね。





そう。
スーパーで買い物するなら、そのほうがずっと簡単だよ。
なお、水産物の表示は商品形態によってルールが異なるため、「北海道」と書いてあるだけで必ず本ししゃもと断定するのではなく、魚の名称と原産地をセットで確認するのがおすすめです。
水産庁も生鮮魚介類について、生産水域名などの表示に関するガイドラインを定めています。(農林水産省ジャパンフードアセスメント)
ここで覚えておきたい3つのポイント





この記事を読み進める前に、まずはこの3つだけ覚えておいてください。
① 本ししゃもとカラフトシシャモは別の魚
② カラフトシシャモは「偽物」ではない
③ スーパーで見分けるなら、魚体より表示を確認する
この3つを押さえておけば大丈夫です。
では次に、そもそも**「本物のししゃも」と呼ばれている魚は、いったいどんな魚なのか?**
その正体を見ていきましょう。
そもそも「本物のししゃも」ってどんな魚?
「スーパーで売っているししゃもの多くは、カラフトシシャモだった」
ここまで読むと、今度はこんな疑問が出てきます。
「じゃあ、本物のししゃもって、どんな魚なの?」
本ししゃもは、北海道の魚を語るうえでも非常に特徴的な魚です。
一般的な魚のように、海で一生を過ごすわけではありません。
秋になると海から川へ戻ってきて、そこで産卵します。
しかも、世界中どこにでもいる魚ではありません。
本物のシシャモは、北海道太平洋沿岸の一部にしか生息していない、日本固有の魚です。
だからこそ、私たちがスーパーで一年中気軽に手に取れる「ししゃも」とは、少し事情が違います。
本ししゃもの正式名称と学名
本ししゃもの正式な標準和名は、シンプルに**「シシャモ」**です。
学名は【Spirinchus lanceolatus】といいます。
一方、スーパーなどで一般的に見かけるカラフトシシャモは【Mallotus villosus】という別の魚。
名前が似ているのでややこしいのですが、分類上は別種です。
ここは魚好きとして、ぜひ覚えておきたいポイント。
シシャモ(本ししゃも)
Spirinchus lanceolatusカラフトシシャモ(カペリン)
Mallotus villosus


「ししゃも」という名前だけで判断すると混乱しますが、学名まで見るとまったく別の魚だということがよく分かります。
北海道庁のお魚図鑑でも、本物のシシャモは北海道太平洋沿岸に分布する魚として紹介されています。
世界で北海道太平洋岸にしかいない
本ししゃもの面白いところは、生息域が非常に限られていることです。
北海道庁によると、シシャモは北海道太平洋沿岸の一部に分布しています。
つまり、
「北海道で獲れる魚」
というだけではありません。
「北海道の太平洋側に限られた地域でしか生きられない魚」なのです。


特に知られている産地が、
などです。
本ししゃもを語るときに「北海道産」と書かれているのは、単なるブランドイメージではありません。
本ししゃもそのものが、北海道太平洋沿岸という限られた地域に生息する魚だからです。



北海道なら、どこでも獲れるわけじゃないんだ~?





そうなんだよ。
だから『北海道のししゃも』って、実はかなり特別なんだ。
この「限られた場所にしかいない」という特徴が、後で説明する希少性や価格にもつながってきます。
川で生まれ、海で育ち、また川へ帰ってくる
本ししゃもの生態を知ると、さらに面白くなります。
シシャモは、ずっと海で暮らしている魚ではありません。
大まかにいうと、
川で生まれる
↓
海へ下る
↓
海で成長する
↓
秋になると川へ戻る
↓
産卵する
という一生を送ります。
このように、産卵のために海から川へ移動する魚を**遡河回遊魚(そかかいゆうぎょ)**といいます。




サケと同じなんだね♪
サケ美味しいから本シシャモ美味しそうね~





シシャモの場合はサケのように何百kmも大河を遡る魚ではないんだよ。
10〜15km上流まで河川をさかのぼりオスとメスがペアを組んで産卵します。
北海道の太平洋沿岸にある、限られた河川へ遡上して産卵します。農林水産省も、シシャモは川で生まれ、海で成長し、秋に川へ戻って産卵する魚として紹介しています。
秋になると、ししゃもが川へ集まる
本ししゃもの漁期が秋なのにも理由があります。
北海道庁によると、シシャモは10月中旬から11月下旬頃に河川へ遡上し、産卵します。
つまり、私たちが「ししゃも」と聞いてイメージする、
秋の北海道で獲れる魚
というイメージは、生態そのものと深く関係しているわけです。
海で十分に成長したシシャモが、産卵のために川へ戻ってくる。
そのタイミングを漁師さんが狙って漁をするため、本ししゃもの旬も秋になるのです。



本ししゃもが秋にしかあまり見かけないのも、この生態が関係しているの?





そうだね。
海で一年中泳いでいる魚だけど、漁の中心になるのは産卵のために川へ戻ってくる秋なんだ。
こう考えると、スーパーで見る「子持ちししゃも」にも、ちょっと違った見方ができるようになりますね。
「柳葉魚」と書くのはなぜ?
シシャモには、もう一つ面白い名前があります。
漢字で書くと【柳葉魚】です。
「柳の葉の魚」と書いて「ししゃも」ちょっと不思議ですよね。
これはアイヌ語の「スス・ハム」などに由来するとされ、柳の葉にまつわるアイヌの伝承が名前の由来として知られています。
北海道十勝総合振興局も、シシャモの名前や「柳葉魚」という漢字について、アイヌの伝承を紹介しています。


昔、食べ物がなく困っていた人々を見かねた神様が、柳の葉を川に流したところ、それがシシャモになった――。
そんな伝説です。
魚そのものの生態だけでなく、北海道の自然やアイヌ文化とも結びついている魚なんですね。


柳の葉が魚になるって、すごく素敵な伝説ですね♪





そうだね。
だから『柳葉魚』って漢字を見ると、単なる魚の名前以上に、北海道らしさを感じるよね。




神様の贈り物なら絶対に美味しいよね♪
どこで買えるの~?


今、素敵~なんて言ってくせに!
食べる事で頭がいっぱいだな~
本ししゃもは通販サイトでも買える
\本物の柳葉魚(シシャモ)を試すならお試しサイズのこちらがおすすめです♪/





本ししゃも“メス”だけを20尾詰め合わせ♪ 卵のプチプチ食感と、ししゃも本来の濃厚な旨み。ギフトにも最適、本ししゃもは⇩です。





お刺身で味比べするには産直通販のポケットマルシェです。
しかし、時期が大切で漁獲量も少ないので巡り会えたらラッキーですよ♪
ししゃも漁は10月上旬から11月中旬までの天候の良い20日前後のみの操業です。
その為時期以外は【注文受付停止中】と表示されます。期間内に運良く購入出来ればラッキーな商品です。




一度は、味わて欲しい。船上直送・生の本ししゃも
本ししゃもは、私たちが思っている以上に「北海道の魚」
ここまでを整理すると、本ししゃもは、
という、とても特徴の多い魚です。
だから私は、本ししゃもを単なる「高級な子持ちししゃも」として紹介するのは、少しもったいないと思っています。
本ししゃもの価値は、卵がたくさん入っていることだけではありません。
北海道の限られた場所で生まれ、海で育ち、秋になると故郷の川へ戻ってくる。
そんな生態を知ると、一匹のししゃもの見え方が変わってきます。
そして次に気になるのが、
「じゃあ、本ししゃもとカラフトシシャモは、実際にどこが違うの?」
ということ。
ここからは、名前・産地・生態・見た目・流通量などを比較しながら、2種類の違いを分かりやすく整理していきます。
本ししゃもとカラフトシシャモは何が違う?
ここまで読んで、
「本ししゃもとカラフトシシャモは別の魚なのは分かった。でも、実際にはどこが違うの?」
と思った方も多いでしょう。
見た目はかなりよく似ています。どちらも細長い体をしていて、焼き魚にすると「ししゃもらしい」姿になります。
ところが、よく見ると魚体にも違いがあります。
まずは、分かりやすく一覧で比べてみましょう。
本ししゃもとカラフトシシャモの違いを一覧で比較
| 本ししゃも | カラフトシシャモ(カペリン) | |
|---|---|---|
| 標準和名 | シシャモ | カラフトシシャモ |
| 学名 | Spirinchus lanceolatus | Mallotus villosus |
| 分類 | キュウリウオ科 | キュウリウオ科 |
| 主な生息域 | 北海道太平洋沿岸 | 北太平洋・北大西洋など |
| 日本での主な流通 | 北海道産が中心 | 輸入品が中心 |
| 生態 | 河川へ遡上して産卵 | 海岸近くなどで産卵 |
| 漁獲・流通量 | 少ない | 多い |
| 価格 | 高価になりやすい | 比較的手頃 |
| 一般的な流通時期 | 秋が中心 | 通年入手しやすい |
本ししゃもは北海道太平洋沿岸にしか生息しない日本固有種なのに対し、カラフトシシャモは北太平洋や北大西洋などに広く分布しています。道総研も、一般に流通している「ししゃも」の多くがカラフトシシャモであることを説明しています。 (人事院)
つまり、この2種類は、
「似ているけれど、住んでいる場所も、生態も違う魚」
なのです。
本ししゃもとカラフトシシャモの比較図


「見た目は似ていますが、魚体をよく観察すると違いがあります」





並べて見比べられれば良いのですが、
しかし、現実的ではないですよね?
あくまで、予備知識程度で充分です。





産地表示を覚えておけば一発で判別♪
まずは、パッケージの表示を確認しましょう。
北海道十勝総合振興局も、スーパーや居酒屋などで「シシャモ」「子持ちシシャモ」として出回っているものの多くがカラフトシシャモであることを紹介しています。 (北海道十勝地方公式サイト)
そして、水産物の名称については、カラフトシシャモは標準和名として「カラフトシシャモ」とされています。 (人事院)
『ししゃも』って書いてあるけど……裏も見てみよう!
くらいが自然ですね♪





あ!『カラフトシシャモ』ってちゃんと書いてあるね。





これは、カラフトシシャモだね
もう1つ注意点もあるんだよ
「北海道産」と書いてあっても、それだけで本ししゃもと決めつけない!


魚の名称+産地をセットで確認するようにしましょう。


せっかくなので詳しい見分け方も紹介しておきます。
【見分け方1】ウロコの大きさが違う


魚好きの方が本ししゃもとカラフトシシャモを見比べるとき、分かりやすいポイントの一つがウロコです。
本ししゃもは、カラフトシシャモに比べてウロコが大きく、目立ちやすいという特徴があります。
一方、カラフトシシャモはウロコが小さく、魚体を見てもウロコが目立ちにくい傾向があります。
道総研の資料でも、カラフトシシャモはシシャモに比べて「ウロコが小さい」ことが識別点の一つとして挙げられています。 (人事院)
【見分け方2】脂びれにも違いがある
もう一つ、魚好きなら覚えておきたいのが**脂びれ(あぶらびれ)**です。
脂びれとは、背びれと尾びれの間にある、小さなひれのこと。
サケやマスの仲間などにも見られる、ちょっと特徴的なひれです。
本ししゃもとカラフトシシャモを比較すると、この脂びれにも違いがあります。
道総研の資料では、カラフトシシャモの脂びれは、シシャモと比べて基底が長く、高さが比較的低いことなどが識別点として紹介されています。 (人事院)
まとめ
スーパーマーケットのシシャモが本物ではない事は何となく分かってた方も多いとおもが、明確な違いと本物シシャモの魅力が少しでも伝えられたら嬉しいです。
魚の名前って勘違いしてる事も多いんですよね。
特に鯛と名前が入る魚って実は、鯛と別の魚だと言う事も多いです。
鱈も勘違いされやすい魚ですよね。
真鱈・スケソウ鱈・銀鱈が有名ですが銀鱈は、実は鱈ではなく深海魚であぶらが多く美味しいのですが鱈=ヘルシーと思ってる方には注意です。



コメント